ヴィンテージチノは、ミリタリーから入門するべし
こんにちは、くまじゅんです。
メンズ・ウィメンズファッション共に、パンツの主力アイテムとして認知されている通称" チノパン " は、様々なファッションブランドから毎年定番アイテムとして、ラインナップされています。
昔は!おじさんが履いているズボンの認知度が高いので、若い人が履いてる印象はほとんどいなかったです。
ここ最近になって、よく目につくように思ってきたのも時代の流れなのでしょう。
そんなチノパンですが、元々ミリタリーの軍服だったという事はご存知でしょうか?
今回は、チノパンを紹介したいと思います。
チノパンとは?
18世紀、インドに駐留していたイギリス軍は、彼らの白い軍服が敵から目立ってしまうという欠点があり、戦闘には不向きなユニフォームだったのでインドの土地の色そっくりな色に染め上げたことからチノの歴史は始まり、ミリタリーアイテム初めてのカモフラージュ柄となりました。
名前の由来
1898年、アメリカ・スペインの米西戦争で勝利したアメリカは、フィリピン駐在用の軍服を中国から大量に仕入れました。
この時、スペイン語で中国を" chino(チノ)" と呼んでいたところから名前の由来が来ています。
ですが、実際に実戦で本格投入されたのは第二次世界大戦中の1941年からでした。
オススメのミリタリーチノは?
ぼくも、古着チノ色々履いてきましたが結局一番心地いいのは、ミリタリーに行き着きますね。
肉厚のコットン生地に、太さやシルエットを楽しめるミリタリーチノは気軽に履けますし、育てる楽しみが味わえるので、サンプリングのチノよりオリジナルに行き着きます。
・アメリカ軍M-41チノ
第二次世界大戦中の1941年に開発されたアメリカ軍のチノパンは、ここからチノの認知度が世界的に広まったと言っても過言ではありません。
高密度コットンチノクロスにより、独特の光沢感を持った生地を使用し、耐久性にも優れている。
両玉緑コインポケット、バックポケット
1940年代初期→メタルボタン、両玉緑ポケット
アウトシームがダブルステッチ
M-1943→1942年〜1943年に支給されていた希少モデル。片玉緑ポケット、ガスフラップ、シングルステッチ、尿素ボタン
M-1945→最後のダブルステッチ、両玉緑ポケット
ベルトループが細くて長い(M1941〜M1951までのディテール)
1950年代のチノも改良が重ねており、ベルトループが太く短くなり、50年代後半になるとジッパーフライが登場します。僕は50年代の極太ドカンのディテールも好きなので好んで履いていました。
・フランス軍
今一番脂が乗ってるチノではないでしょうか?
ファッション系youtuberさん達がこぞって紹介し、人気と価格がうなぎのぼりで全然見つからない印象です。
通称「M-52」と呼ばれているこのチノは1950年代〜1960年代半ばまで使用されていました。
太いストレートでツータックのシンプルなディテールでスタンダードなスタイルのパンツですが、シルエットが綺麗なのが人気の理由でしょう。
このM-52は、前期・後期で別れており、それはバックポケットで判断できます。
前期→フックタイプ
( ↑ショーツも存在します。ディテール変わらず)
後期→フラップポケット
複数の工場が生産を受け持っているため、1着ずつ表情が違うのも面白いです。
有名な「M-47」のジャケット・パンツは、アメリカ軍の軍服を元に製作されたと言われておりチノも同様にサンプリングされたのではないでしょうか。
・ギリシャ軍
ヴィンテージミリタリーアイテムの中でも、あまり数が出回っていないギリシャ軍ですがチノパン結構オススメです。
アメリカ軍の太いストレートのシルエットと比べて、細めでスタイリッシュなギリシャ軍のチノはファッションアイテムのようにサラッと履けるかなりのイケメンパンツ。
シルエット的にディッキーズ874のように思えて、生地はバキバキのチノクロスではなく柔らかいコットン生地。
ヨーロッパ古着のパンツでよく見られるバックポケットが右のみの方ポケ仕様で、どこかアメリカ軍の似たようなディテールがあるかと思いきや、オリジナルな仕様なので面白い一着。
掘られる前に、チェックしてください。
・イタリア軍
第二次世界大戦では、武器よりも白旗を量産していた。
砲弾よりも多くワインを戦場に運んだ。
戦って戦死する兵より脱走、降伏する兵の方が圧倒的に多い。
など、数々の逸話を持ち最弱軍隊など異名を持つイタリア軍ですが、ヴィンテージミリタリーアイテムでは様々な名作を世に送り出している国でもあります。
ファッションの聖地でもあるイタリアは、ミリタリーウェアにもその精神が垣間見えクオリティの高いアイテムが数多く存在します。
チノパンも存在し、1970年代頃までのものは厚手のコットンチノクロスを採用し、ポケットはシームのステッチに沿って取り付けられスタイリッシュな印象に。
強くテーパードの効いたシルエットに、裾裏は当て布で補強も施された作り。
シンプルな作りですが、他にはない雰囲気を持ったチノパンでイタリア軍のミリタリーアイテムも含めてオススメです。
合わせやすいアイテムとは?
チノパンは、おじさん臭い印象も強く苦手意識のある方もいるかと思います。
実際、蓋を開けてみると配色やサイズバランスに問わず何にでも合わせやすく、失敗しずらい万能アイテムなんです。
その中から、すぐにでも手につけやすい組み合わせを紹介したいと思います。
・ミリタリージャケット+チノ
チノパン自体、ミリタリーアイテムですのでしっかりハマることは間違いありません。
ですが、一歩間違うとコスプレ感満載で恥ずかしい思いをするので上下同色を避けてカーキ色のミリタリーシャツやジャケットでメリハリをつける事をオススメします。
インナーに、男らしく白TやプリントTで遊んでみるのもいいのでは?
・ブラックニット+チノ
ニットアイテムも、どんなカラーでも型にはまりますが黒のニットを入れると大人な印象になり、全体が引き締まるコーディネートになります。
足元を黒のスニーカーや革靴を足すと、よりバランスが良くなるでしょう。
冬場は上からコートを羽織っても様になりますね。
・グレーパーカー+チノ
王道アメカジのコーディネートは、最近見かけないので今のトレンドを気にせずアメカジスタイルでまとめるのも、カッコいいです。
チャンピオンやラッセルのパーカーに、足元をニューバランスでまとめるとアスレチック感ある軽快な印象になります。
太さのあるアメリカ軍チノとの相性がいいですね。
・白シャツ+チノ
この紹介した中で、一番清潔感のあるコーディネートではないでしょうか?
間違いない組み合わせですが、細めのアイテムだとカッチリし過ぎてフォーマルな印象が強くなり苦手な方もいると思います。
その場合、シャツも1サイズ上げてゆったりカジュアルにまとめるOK。
バンドカラーシャツを選択すると、クラシックな印象を付けられるのでオススメです!
・バスクシャツ+チノ
これもコスプレじゃない?と感じる方もいると思いますが、僕はアリかなと思います。
有名ブランドセントジェームスやオーシバルのバスクシャツは、カラーリングが豊富にあるので、スペルガのスニーカーを足元に入れて色で季節感を楽しむのもいいでしょう。
・レザージャケット+チノ
男らしさを演出するには、最高のアイテムと思います。
ライダースジャケットに、太ボーダーTでブーツを履いてアウトロースタイルでまとめるのは僕の好みです。
チノとの相性が良いので、中に強めのカラーをインナーに入れてもまとめてくれるのでオススメです!
いかがでしたでしょうか?
チノパンの歴史も奥深く、シンプルながらも現代まで愛されるアイテムです。
人気に火がつき、価格が高騰しているM52もいいですがいろんな国の軍でチノパンは製作されているので、新しい出会いのために開拓してみて頂きたいと思います!
それでは、したっけね!