ヴィンテージ古着のある生活〜古着を楽しむための方法〜

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古着好きはジッパーで酒が進む?〜 覚えて損はないジッパー図鑑!〜

 

 

こんにちは、くまじゅんです。

 

 

みなさん、ジッパーを愛してますか?w

 

 

ピンときていない方、それが正しいリアクションですw

 

 

ジッパーは、年代判別にも関わるパーツなので一通り種類を知ってる古着ラバーも多く、好みのジッパーもありますw

 

 

好きな人同士集まるとジッパーの話だけでめちゃ盛り上がるんですw

 

 

それでは、今回は知っておきたいジッパーの種類を紹介します。

 

そして、今回は今古着屋さんやリサイクルショップなどで普段目にする事が出来るジッパーに厳選しての紹介です。

 

 

・TALON (タロン)

 

古着好きで知らない人はいないと言っても過言ではない、知らなくても必ず一回見たことはあるでしょう。

 

1891年に世界で初めてファスナーを発明したジッパーの元祖とも言える会社として有名なタロン社。

 

1913年に実用化に成功し、1918年にU.S.NAVY のフライトスーツに採用されてから一般的に使用されるようになりました。

 

厳しいミルスペック規格に耐えるジッパーとしてWWⅡのアメリカ軍ミリタリーウェアを支え、zip teethの設計、オートロック機構などジッパーのシステムを完成させ大いに貢献しています。

 

 

・棒タロン (1950年代後期〜1970年代)

 

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棒タロンは、細身の引き手に縦書きで "TALON" の文字が表記されています。

 

主に、ウールジャケットやワークジャケットの上着ものに多く使用されてる印象です。

 

古い棒タロンは引き手下が角ばっているので、僕は引き手のディテールでも年代判別しています。

 

ただ、使用されている期間が長く為タグが無い古着の年代判別を間違える事もあるので、お気をつけて。

 

でも、アイテムの状態が悪くてもタロンジッパーの調子が悪いものってあまり見かけません。

 

(引き手が取れていることはありますが)

 

やはり、性能の高さが伺えます。

 

・デカタロン (1960年代〜1980年代)

 

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通称 デカ五角形タロン、デカタロンとも言われています。

 

大きい五角形の引き手にアール・デコ調のデザインと刻印が施されています。

 

このジッパーもよく見かけて、主にヘビーアウターやワークジャケットに多く使われている印象です。

 

おそらく、使いやすさ重視の設計で手袋を着用した状態でも引き手を使うことが出来るためアウターに使われていると思います。

 

・42タロン (1960年代〜1980年代)

 

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タロンジッパーの中では一番有名じゃないでしょうか?

 

小さい引き手に「42」の刻印が刻まれた TALON 42。

 

おそらくパンツ専用に設計されたジッパーで、アウター等に使用されたアイテムを見たことがありません。

 

1970年代 Levi's 519・517 をキッカケに初めて見たという人も多いはず。

 

・セミオートマチックタロン (1970年代〜1980年代)

 

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42タロンと同年代のジッパーで、オートロック機構が付いたものです。

 

引き手とスライダーが真鍮、つなぎ目がアルミ素材で構成されています。

 

1960年代までは、引き手裏側にツメが付いており下がらないような工夫が施されていました。

 

このジッパーは、引き手を下に向けるとロック、上に向けるとフリーになるシステムです。

 

主に、パンツをメインに使用されます。

 

・涙タロン (1970年代)

 

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涙のようなデザインにTALONの刻印が書かれています。

 

メインで使われるというより、ポケットのジッパーとして使われることが多くデニムワークジャケットのポケットや、マウンテンパーカの※マップポケットに使われています。

 

※マップポケット

 

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マウンテンパーカーの背中部分に大口のポケットが設けられ、地図を入れたり寒い時に新聞紙を入れ防寒対策として使用されます。

 

マッキーノジャケットのゲームポケットとデザインと用途は似ています。

 

・ロケットタロン (1960年代〜1990年代)

 

細身の引き手先端が先細り、ロケットのようなデザインからその相性で親しまれています。

 

隠れたロングセラーと僕は思ってますが、デザイン性に優れている他カラーリングのバリエーションが豊富な事も理由と考えます。

 

1970年代の総柄ポリのスラックスや、ナイロンジャケットのカラーを多く使ったデザインの洋服に使用されていました。

 

 

 

・グリッパー (GRIPPER)

 

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創業は1802年とかなり古い企業で、当初は洋服や軍服のボタンを製造する会社でした。

 

ウエスタンシャツにも使われるスナップボタンのシェアも高いです。

 

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創業200年以上の老舗ですが、ジッパー事業に参入したのは1950年代と遅いです。

 

会社が大きく資金もあるためか、製造をTALON社へ委託しており1950年代の古着アイテムからスコービルのジッパーが多く見られます。

 

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ちなみに、GRIPPER ZIPPER (グリッパー) はスコービルのプライベートブランドです。

 

 

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・IDEAL (アイディール)

 

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1936年創業の世界第2位のシェアを誇るジッパーブランドで、日本でのシェアは少ないですが20ヶ国以上に支店があります。

 

( 日本はYKKの拠点ですからね )

 

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ミリタリーウェアにも採用されているので、MA-1などによく見られますよ。

 

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・Lightning ( ライトニング )

 

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1920年代に創業し、1980年代前半に消滅したブランドです。

 

ヴィンテージのカウチンセーター好きな方でしたら親しみあるジッパーですね。

 

特徴的な持ち手のデザインなので分かるかなと思います。

 

創業者は、ファスナーを実用化した発明家 ギデオン・サンドバックというメチャメチャ有名人。

 

Googleが、ギデオン・サンドバック生誕132年を記念してロゴにジッパーを採用するほどの偉人です。

 

私自身、見たことないライトニングのジッパーもあります。

 

" L" 表記のものや"Lightning" 表記、ベル型・ボールチェーン型など様々です。

 

ちなみに、種類によっていつの年代に作られていたか情報が少ないので分かりませんでした。

 

・ヨーロッパブランド

 

ヨーロッパにも様々なジッパーブランドが存在しており、

 

・リリ ( riri )

 

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リリは、1936年にスイスで創業されたジッパーメーカーです。

 

ハイブランドなど高級品のジッパーに採用されており、金属ファスナーの精度の高さとスライダー(引き手) のデザイン性に優れており

 

また、ヨーロッパの軍服にも採用されていたため高い技術力を持っていることは確実です。

 

ちなみにドイツ軍のミリタリーウェアに多く見られます。

 

ハイブランドで有名なエルメスも製品にririのジッパーを使用していますね。

 

 

・オプティ(opti)

 

1936年にドイツで創業したメーカーで、1951年に世界で初めてコイルファスナーを開発しています。

 

現在も、世界シェア7%程の巨大企業です。

 

・エクレール( éclair )

1924年にドイツで創業したファスナーメーカーです。

 

使用されるジャンルが幅広くシャネルやルイヴィトンなどのハイブランドから、ミリタリーウェアなどにも採用されました。

 

フランス軍のアイテムは特に多くて、フランス海軍のアウターにもよく見られます。

 

いかがでしたでしょうか?

 

洋服、ファッションが好きな方でもなかなかジッパーまだは気にならないと思いますが、奥深い世界なので是非足を踏み入れてみては?

 

それでは、したっけね!